代表者挨拶

第16期事業のご報告

2017年1月31日 更新

山口社長に当期を振り返ってもらうとともに、中長期を見据え取り組んできた投資の成果について聞きました。

当期を振り返ってください。

国内の農業市場は、生産者の高齢化や後継者不足の問題に直面する一方、異業種からの新規参入、大規模化の進展により足腰の強い農業への胎動が見られます。当社は苗ビジネスから日本の農業に革命を起こすべく、接ぎ木苗の開発、育苗施設の整備、流通の見直しを進めています。

 当期は、ベルグ福島の農場開設や茨城農場の出荷増などにより売上高は順調に伸びました。一方、積極的な設備投資、研究開発投資に伴う償却負担がかさみ、当初計画の通り営業損失、経常損失を計上しました。

 これらの結果、当期の売上高は4,395百万円(前期比3.9%増)、営業損失は98百万円、経常損失は91百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は13百万円(同58.0%減)となりました。

前期で営業減益、当期で営業損失を計上した要因は?

ここ2、3年、中長期を見据えた設備投資、研究開発投資、人的投資を集中的に行ってきました。ベルグ福島における一次育苗施設の整備、閉鎖型苗生産システムの次世代モデルの開発、東日本・西日本事業部体制の強化に伴う人員体制の増強などがこれに当たります。

 整備を進めてきた農場は計画通り出荷を増やしています。ベルグ福島における苗の出荷本数は当期の283万本から来期は482万本へ、茨城農場は584万本から615万本へとそれぞれ順調な伸びを計画しています。次世代型植物工場については来期で実証実験を終え、その次の期で事業化を目指しています。また、2事業部体制の強化により、現地の状況に合わせた苗の生産、二次育苗施設の管理体制が整いつつあります。

 大型の投資案件がひと息ついたことに加え、これらの投資が実を結びつつあることから、損益については当期を底に来期は黒字を計画しています。

現在重点的に取り組んでいる
現地化の成果についてお聞かせください。

当社直営の一次育苗施設で播種、接ぎ木された苗は、その後直営及びパートナー農場の二次育苗施設で育苗されます。高品質な製品を出荷するには、消費者のニーズを把握したうえで地域特性に合った苗を生産し、出荷数量、時期を適切に管理していくことが求められます。

 近年は大規模な産地に近いエリアで茨城農場、ベルグ福島を開設するとともに、二次育苗施設の増強も併せて進め、順調に出荷数量を増やしてきました。また、東西2事業部体制を敷くことできめ細かい管理、営業が可能になりました。例えば、茨城農場においては閑散期である11~2月にピーマン、メロン、タマネギなどの苗の出荷が増えつつあります。

 一方で常態化している少量多品種生産の見直しも進めています。例えばキュウリの接ぎ木苗の生産品目は850種類にも上ります。研究・生産体制の効率化と、お客様への提案強化を推進することでこれをできるだけ集約化し、苗生産における高コスト構造にメスを入れていきます。

中国事業、小売事業についてはいかがでしょうか。

中国における苗事業については、すべて自社で生産し、販売する自前主義を改め、変化する市場に迅速に対応すべく、現在は研究・開発に徹し、生産・販売については現地企業とパートナー契約を結んで進めようとしているところです。

 現状では、共同で事業を行うべく各企業との交渉を進めており、日本品質の野菜苗、青果物を供給する事業のめどがようやく見えてきました。

 また、2015年3月、愛媛県松前町にオープンした総合園芸店「ファンガーデン」も順調に売上を伸ばしています。

今春には隣接地に市民農園を開設予定です。一般消費者、生産者向けに単に苗を販売するだけでなく、栽培指導を含むサービスも併せて提供することにより当社ならではの新たな農業ビジネスのあり方を提示したいと考えています。

株主の皆様へメッセージをお願いします。

当社は「日本の農業に革命を」という企業理念を掲げて創業し、その思いを実現すべくJASDAQ市場に上場を果たしてから5年が経過しました。日本の農業にはまだ非効率な部分が多く残されています。そのことを消費者の皆さんにも正しく理解していただき、生産者の意識を変えていくことが重要です。それは新しいことへの挑戦であり、困難な道ですが、少しずつ成果が見えつつあります。

 当社が率先して「できたから買ってください」の「プロダクト・アウト農業」から、「マーケット・イン農業」「工業的高効率農業」を実践することで、日本の農業に新しい風を吹き込み、成長産業化に向け後押しすることが当社の使命だと考えています。株主の皆様には引き続き応援を賜りますようお願いいたします。

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